ガタゴト日記

ゆるやかな生活
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雲の研究 30

今日は久しぶりに『雲の研究』です。

皆さんご存知、積乱雲をお送りします。
夏も終わりに近づきましたが、
夏の代表、積乱雲(入道雲)です。

いつものようにギャヴィン・プレイター=ピニー氏の
『「雲」の楽しみ方』から抜粋します。



積乱雲
━そそり立つ怒れる王「かみなり雲」

雲は気ままで気さくなふわふわの友人だ。
但し、多分例外が一つ・・・それは積乱雲だ。
荒れ狂う天気の日には、この積乱雲の活動が
最高潮に達していると思って間違いない。

13.08.26積乱雲01

巨大な積乱雲は、滝の様な大雨や大降りの雹、吹雪、
雷、突風、竜巻、ハリケーンなどを巻き起こして
多くの人命を奪い、土地家屋に甚大な被害をもたらす。
雷を落として子供たちを震え上がらせもする。

13.08.26雷01

発達した積乱雲は、世界最高峰のチョモランマよりも
はるかに高くなる事がある。
最大級のものは熱帯地域に発生しやすく、
地上600mの雲底から盛り上がって
18,000mもの高さに達する。

これほど巨大な積乱雲の内部エネルギーは、
広島に落とされた原爆の10倍にも相当する。
別名「雲の王」と呼ばれるのもむべなるかな、だ。

13.08.26スターウォーズ03

しかしそんな名も、私(ギャヴィン氏)にはまだ
甘っちょろく聞こえる。
私は積乱雲を雲界のダース・ベイダーと呼びたい。
『スター・ウォーズ』の悪役と同じく、
数多くの雲の中でも最も特筆すべきキャラクターだ。

13.08.26スターウォーズ04

ダークサイドのフォースを操るその姿と比べたら、
息子のルーク・スカイウォーカーなど
━こちらはお天気雲の積雲━
へなちょこ野郎だ。

この魔物が暴れている時には、草の上に仰向けに寝て
ひつじ雲を見上げる様な暢気な事はしていられない。
「雲の王」積乱雲は怒り狂った王だ。

13.08.26積乱雲16

積乱雲は飛行機にとっても、恐ろしい敵だ。
大粒の雹は機体をひどく傷つけ、雷は電気系統を破壊する。
雲頂の過冷却の水滴は、
翼を氷の膜で覆って飛行機を航行不能に陥らせる。

最大の危険は、雲の中心をなす強力な乱気流に
パンケーキよろしくひっくり返されることだ。

13.08.26乱気流02

そんな積乱雲をパイロットが
なんとしても避けようとするのも不思議はない。

迂回出来ないとなると、高高度を飛べる飛行機なら
雲の上を飛び越そうとする。

13.08.28米空軍01
(イメージです)

1959年の夏、アメリカ空軍の
ウィリアム・ランキン中佐が試みたのがまさにそれだ。
乗っていたジェット戦闘機のエンジンが故障し、
ランキン中佐は飛行機から脱出せざるを得なくなった。

そして雲の王の中心部を落下するという恐怖の事故から生還し、
その体験を語ったただ一人の人物として
一躍世界に名が知れ渡ったのである。

13.08.28米空軍03

それは、マサチューセッツ州にある海軍サウスウェーマス航空基地から
ノースカロライナ州ビューフォートの所属部隊の本部を
目指した70分の飛行中の事だった。

出発前、ランキン中佐は空軍基地の気象予測担当官から
途中で雷雨に遭うかもしれないと聞いていた。
雷雲は9,000〜13,000mの高さに達する事がある。

中佐は第二次世界大戦と朝鮮戦争で受勲した歴戦の軍人だ。
それくらいの飛行は朝飯前だった。

搭乗予定の飛行機がゆうに15,000mまで
上昇出来るのは分かっていたから、
嵐の上を難なく飛び越える自信があった。
もちろん、雷雲の真上でエンジン故障にみまわれなければの話だが。

13.08.28米空軍02
離陸から40分後、ヴァージニア州ノーフォークに近づいた頃、
ランキン中佐は前方に
典型的な積乱雲が発生しているのに気づいた。

荒れ狂う嵐が真下の町を襲い、
雲は巨大な対流に乗ってもくもくとキノコの様に膨れ上がっている。
雲頂はおそらく13,000m。

サウスウェーマス航空基地で
気象担当官に警告されたよりも高い。
中佐は14,600mまで上昇して雷雲をかわす事にした。

13.08.26積乱雲05

高度14,300m、速度マッハ0.82で、
雲を越えようとしたその時だ。
ドカンと大きい音が聞こえ、
後方でエンジンの回転が落ち、
「火災発生」の赤い文字が点滅し始めたのだ。

この様な原因不明の突然のエンジン停止は100万回に1度の
滅多にない事故で、
ランキン中佐は速やかに行動しなくてはならない事を分かっていた。

13.08.26積乱雲02

エンジンの停止した飛行機は制御不能になり、
中佐は反射的にレバーに手を伸ばした。
補助電力を作動させて緊急用の電気系統を回復させるのだ。

ところが、レバーを引いて中佐は青くなった。
手応えがないのだ。
まるでバスター・キートンの喜劇の1シーンの様だが、
中佐にしてみれば笑っている場合ではない。

13.08.26積乱雲03

身に付けているのは夏用の薄手の飛行服だけ。
その高度で脱出するのは、最良の条件でも
前代未聞だ。
ましてや機密服も着ずにそんな事をするのは
自殺行為だった。

「外気温はマイナス50℃に近かった。」と
ランキン中佐は後に振り返っている。
「凍傷になっても傷は治るだろうが、
上空15,000mでの『爆発的な』減圧は?
真下の嵐は?飛行機がこんなにボロボロになるなら、
生身の人間は一体どうなってしまうのだろう?」

13.08.26積乱雲11

考えている暇はなかった。
はっと我に返った中佐は、頭の後に手を伸ばして
脱出レバーを思い切り引く他に、選択肢はないのだと気付いた。

ほぼ午後6時きっかり、
ランキン中佐はコックピットを脱出し、
雲に向かって落下し始めた。

13.08.26パラシュート01



今日はここまでにしましょう。
次回をお楽しみに。

今日も写真はYahoo!検索から。



『雲の峰』

入道雲の事。この雲は、地方によって
「坂東太郎」や「丹波太郎」の呼び名はあっても、
長く標準語の呼び名がなかった。
貴族達の短歌や連歌の題材にもほとんどならなかった。
俳句では、漢詩の影響で
芭蕉が「雲の峰」の語を使って以後、
夏の季語として使われるようになった。

━『雲の言葉』300語より

ちなみに・・・

雲の峰 幾つ崩れて 月の山
芭蕉『奥の細道』
 

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コメント
from: ばあば   2013/08/29 4:19 PM
けいこさん こんにちは。
お久しぶりです。
少し秋めいてきましたね。
雲の研究も長いこと続いていますね。
雷雲の中を通ったらどうなるのかドキドキです。
続き楽しみにしています。
from: けいこ   2013/08/29 11:14 PM
ばあば様
コメントありがとう。
本当にすっかり秋の空になったこの頃ですね。
雲の研究を楽しみにして頂き、嬉しいです。
これからもよろしくね。
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