今日の
テーマは
『幻日』と『ハロ』です。
(左は、Yahoo!検索の”幻日”(イラスト)です)
今日も
、『「雲」の楽しみ方』(ギャヴィン・プレイター=ピニー著)からの
抜粋です。
卷層雲
(つづき 01)
ドイツ・ハロ現象研究会によれば、欧州中のメンバーの
観察を
集計した
結果、欧州では
環天頂アークが
年に
平均で
13日ほど出現するという。そうだとすると、すべての
ハロ現象の中で
第5位にとどまる。
もっとも頻繁に見られるのは
「幻日」だ。(中央の
白い丸は
幻日、
太陽光が
卷層雲の
氷晶を通過して出来る)
英語では「
サンドッグ(
太陽の犬)」とか「
モッタ・サン(
偽物の太陽)」などの
俗称がある。
幻日は
光の弧ではなく、
太陽の
左右に現れる
光の点だ。
太陽と同じ
高さに22度、
離れて出現する。
22度は
手の指をいっぱいに
広げた時の
小指から親指までの
幅と考えればよい。
色は
太陽に
近い所から
赤、
黄、
白となる。
太陽の
両側に
同時に現れるとは
限らず、
雲がよほど
大きくなければ、どちらかに
一つだけしか見えないだろう。
(下も、同じくYahoo!検索で、”幻日”を調べた物です)
幻日は、
雲の
微笑みと
同時に
現れることもある。どちらも
底面を
水平にして
落ちて来る氷の
結晶の
六角板から生まれるからだ。
幻日の場合、
太陽光は
六角板の
側面から
入射し、その面に対して
60度の
面から
出ていく。
ドイツ・ハロ現象研究会は、
幻日が驚くほど
ありふれた現象である事を教えてくれる。
欧州では
1年に70日ほど
出現し、
夏よりも冬の方が多い。こんなに
ちょくちょく現れるのに、
見た事の
ある人がこれほど
少ないのはどうした訳だろう?
(左は同じくYahoo!検索で、調べた”ハロ”のイラスト)
ハロが
現われるのは卷層雲だけ
ではない。
卷雲にも、
積乱雲の
氷で出来た「
かなとこ雲」にも、
卷積雲が
高い空で
氷晶を落として出来る
尾流雲にも
現われる。それでも
卷層雲が
断然多いのは、ほかの雲と違って
空に広く一様に
広がるからだ。それによって、
光の
現象がより
鮮明で
完全な形になる。
卷層雲の
ハロ現象で最も
多いのは、「
22度ハロ(内暈)ナイウン」だ。
欧州で
1年におよそ
100回と、
幻日よりもさらに
頻繁に
現われる。珍しい「
46度ハロ(外暈)」(
1年に4回)とともに、
六角形の
氷の
結晶が
板状ではなく柱状をしている為に出来る。
(左もYahoo!検索”卷層雲”です)
この
2種類の
ハロを生む
氷の
結晶は、
六角柱 の形をしている。ちょうど
削っていない短い鉛筆の様だ。この
鉛筆が、
好き勝手な方向を向いて
落ちて来る事で、
ハロが現われる。
環天頂アークや
幻日を
作る結晶の様に、
そろって同じ方向を
向いてはいない。
又、すべての
ハロ現象に
当てはまるが、
結晶は「
光学的に
純粋」で
なくてはならない。つまり、
鉛筆は
透明な
氷で
出来ていなくてはならないのだ。
(下もYahoo!検索で”幻日”を調べた物です)
環天頂アーク、
幻日、
22度ハロ、そして
46度ハロと見てきたが、これらは
卷層雲に
現れるハロ現象のほんの
一部だ。
卷層雲にはひそかな
切り札が他にも沢山あって、どれも
奇妙な名が
付いている。「
上部接戦アーク」「
幻日環」「
反対幻日(向日コウジツ)」「
120度の幻日」「トリッカーアーク」「
ウェゲナーアーク」「
環水平アーク」・・・。
極地方では、この様な
光の
現象は
雲の
せいではなく、もっと
低い所で
氷の
結晶が
降るダイヤモンド・ダストの
せいで起こる。
ダイヤモンド・ダストはいわば
凍った霧の様な物で、
結晶が空気中を
小雪の様に
ちらつく。
空を
覆う雲から
降ってくるのではなく、
気温が
マイナス20℃よりも
下がって、
地表付近の
水蒸気が
凍るのだ。
キラキラと輝く
極地方の
ダイヤモンド・ダストは、
世界一壮大で
息をのむほど美しいハロを作り出す。
(左は、Yahoo!検索で、”太陽柱”を調べた物)
クラウドウォッチャーにとって有難い事に、もっと
ありふれた「
太陽柱」なら
南極まで
行かなくても見られる。
地平線上の
太陽の
上に(
時には下に)
光の
太い柱が
伸びているように
見えるのが太陽柱である。
ふつう
ハロ現象の
一つに数えられるが、その中でも
変わり種だ。
他のハロの様に
光が
雲の
氷粒を
通過する時ではなく、
水平に並んで
振動する
氷の
結晶に
反射して出来る。
表面が
平らな結晶ならみな
光を
反射するから、
この現象は、
プリズムの
透明さとか
角が
きちんと出来ている事による
ものではない。
高く太い柱は
落ちて来る氷晶が
揺らぐ事で
現われるのだ。
ここまでが、
卷層雲の部分からの
抜粋です。少し、
理科の
教科書の
様になってしまいましたが、
分かりやすくしたつもりです。最後の
太陽柱は、
まるで初日の出を
見る様です。という
落ちがついた処で、
今年は、これにて。
来年もよろしくお願いします。
ちょっと
早いですが…
Happy New Year!!